
FIREすると税金も社会保険も“前年収ベース”で請求される現実
会社員・公務員として長年働き、ついにFIRE(早期リタイア)を迎える。
時間の自由を得られる反面、多くの人が見落としてしまうのが「翌年に請求される税金と社会保険料」です。
とくに地方公務員の場合、退職後も 任意継続(共済) が使えるため、
「会社辞めたら保険料が下がるんだよね?」と誤解してしまいがちですが、
実際は FIRE初年度は“前年の年収ベース”で計算されるため大きな金額がのしかかります。
今回は 年収900万円の地方公務員がFIREしたケース を具体的に想定し、
・翌年にどれだけ税金がかかるのか
・社会保険料は任意継続と国保どちらが有利か
・2年目以降どう変化するのか
このあたりを、初心者でも理解しやすいよう丁寧に解説していきます。
結論:FIRE翌年は「税金+社会保険」で約170〜190万円。2年目からは一気に下がる
結論から言うと、
年収900万円の公務員がFIREすると、翌年の税金・社会保険料は約170〜190万円前後 になります。
ただし2年目以降は所得が劇的に減るため、
国保(国民健康保険)に切り替えれば年間20万円台まで一気に下がります。
ポイントまとめ(結論)
- FIRE初年度は“前年年収900万円”の影響で税・社保が高額
- 社会保険料は初年度は共済の任意継続が最有力
- 2年目からは所得激減 → 税金も国保も劇的に低下
- 長期的には 2年目以降の生活コストが大幅に下がる ためFIREに大きな追い風
では具体的に、どのような仕組みでこの金額が決まっているのか?
そして実際の負担額はいくらなのか?
次の章で詳しく解説します。
理由:FIRE翌年の税金・社会保険料は“前年の給与”が基準になるから高い
① FIRE翌年の税金|翌年にドカッと来る理由
住民税は前年所得ベース。年収900万円なら40万円台後半
住民税は 前年の所得に対して課税 されます。
給与900万円の場合、各種控除を考慮しても
住民税 ≒ 45〜50万円 が翌年に課税されます。
FIRE後、収入がほぼゼロになっても関係なく請求されるため、
「なんで会社辞めたのにこんなに高いの?」となりやすいポイントです。
所得税は退職時点でほぼ精算済み
会社員時代に毎月天引きされているため、
所得税は退職後に追加で大きくかかることはありません。
ただし、退職金をもらう場合は別枠で計算されるので注意。
② 社会保険料(健康保険)|1年目は「任意継続」が最有力
地方公務員は健康保険ではなく「共済組合」に加入していますが、
退職後も 最大2年間は任意継続 ができます。
任意継続の保険料は現役時代の約2倍
在職中は給与から半分を天引き、半分は公費(自治体)負担ですが、
任意継続は 全額自己負担。
とはいえ、年収900万円の公務員の場合、標準報酬が上限付近のため
月額保険料は 約3〜4万円前後 で落ち着くケースが多い。
年間で
約40〜50万円
というのが一般的です。
③ 2年目以降の社会保険:国保に切り替えると一気に安くなる
FIRE2年目以降は所得がほぼゼロになるため、
国民健康保険は一気に安くなります。
国保(国民健康保険)は所得割がほぼゼロ
多くの自治体で
所得割(所得に応じた保険料) → ほぼゼロ
になるため、
国保の年額は 15〜25万円程度 に激減します。
場合によっては、任意継続より 年間20万円以上安くなる ことも。
④ 国保と任意継続、どちらが得?
結論:FIRE1年目(前年所得900万円) → 任意継続が圧倒的に有利
FIRE2年目以降(所得ほぼゼロ) → 国保が圧倒的に安い
つまり、
1年目は任意継続、2年目以降は国保へ乗り換え
というのが最も節約効果が大きい戦略となります。
⑤ FIRE翌年の年間負担額まとめ(概算)
税金
住民税:45〜50万円
社会保険
任意継続:40〜50万円
合計
→ 約90〜100万円(税)+40〜50万円(社保) = 約130〜150万円
さらに国民年金(基礎年金)も必要なので
国民年金:年間約20万円
最終的には
トータル約170〜190万円
がFIRE翌年の負担額になります。
まとめ:FIRE翌年は重いが、2年目以降は一気に軽くなる。計画的に備えれば怖くない
今回の内容をまとめると、
✔ FIRE翌年(年収900万円→無職)でも130〜150万円の税社保が発生
住民税が前年所得ベースのため大きく、
さらに任意継続の保険料が重くのしかかります。
✔ 2年目以降は国保が激安化し、生活コストは劇的に下がる
所得がほぼゼロになるので国保が大幅に安くなり、
FIRE生活の固定費は大きく低下します。
✔ 王道の最適解は「1年目:任意継続 → 2年目以降:国保」
この切り替えはFIRE民の鉄板戦略。
✔ 計画的に100〜200万円を用意していれば、FIREは十分実行可能
特に
- インデックス中心に数千万円の資産
- 高配当株で毎年キャッシュフロー
- 公務員として安定したキャリア
これらがあるなら、FIRE後の税・社保は十分カバーできます。
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